この社会で生きていると、なにかしらのストレスを受けるものです
身体を激しく動かしたときに受ける肉体的なストレス、季節の変わり目や天候など環境の変化によるストレス、人間関係や仕事のプレッシャーによるストレス
肉体的な負荷や環境の変化であれば比較的すぐにリカバリーできることが多いように感じますが、人間関係や仕事のプレッシャーによるストレスは、意識的に取り払おうとしても潜在的に残り続けたりするものです

中医学ではそういったストレスを「邪気」として捉え、身体に蓄積されると不調や病気の原因になっていくとされています
邪気には2種類あり、気候や環境の変化など外から受けるストレスを「外邪」、感情を伴う内側から出てくるものを「内邪」と呼びます
普段は意識していなくても、知らず知らずのうちに邪気が蓄積されていて、ふとしたタイミングで浮き出てくることもあるそうです
今日はそんなお話です

ここのところ身体の調子は良かったのですが、田植えが終わった5月ごろから、なかなか疲労感が抜けずにいました
仕事はそんなに忙しくないし、疲労が抜けなくなるお年頃なのか?
と思っていましたが、定期的に通っている鍼灸院で診てもらったところ、「心的な邪気が浮き上がってきている」とのこと
治療では、胸の真ん中付近にある膻中(だんちゅう)、手首の神門(しんもん)、肩甲骨付近にある心兪(しんゆ)を中心に集中的に鍼を打ってもらいました。いずれも心に関わるツボです
膻中を押されるとめちゃくちゃ痛い。そして、鍼のお尻に手を当てると冷気が吹き出してくるのがわかります
邪気が出てきているということですね
さらに、鍼を刺す深さによって、いつ頃溜まった邪気なのかがわかるそうで、今浮き出てきているものは20代後半から30代の頃に蓄積されたものとのこと
そんなこともわかるのか!
と驚きながら過去を振り返ってみると、30代前半にほぼ未経験でWEB業界に転職し、環境ががらっと変わった時期と重なります
当時は仕事をこなすのに必死で、これが当たり前だと思っていました。でも今思い返せば、相当過酷な状態でした。業界の変化のスピードは早いし、仕事の型も決まっていない。週末も仕事をしたり、徹夜やタクシー帰りが続く時期もありました
あの頃頑張ったおかげで今の自分があるのは間違いありませんが、当時の自分には相当無理をさせていたな、と今になって思います

これが今回浮き出てきている邪気の正体かどうかは特定できませんが、毎週鍼灸で邪気をゆっくり抜いてもらいながら、並行して、当時どのようなことがあり、そのときどんな感情を抱いていたかを書き出す作業をしています
過去につらい思いをしたのに、それに蓋をして過ごしていることは、大なり小なり誰にでもあるものだと思います
その蓋を意識的に開け、そのとき感じてきたことを見つめ、当時の自分に感謝と労わりの気持ちを持って接していると、なんとなく心がすっとする感じがします
この類の邪気を身体に残したままにしておくと、心身の病につながることも多いそうで、このタイミングで浮き出てきてくれたことは、むしろよかったと思っています
心身に不調があったら、無理に蓋をして閉じ込めるより、素直に吐き出してしまった方が良いのでしょう
過去の記憶や感情といった心の問題が病気の原因につながっていたり、身体のメカニズムはほんと不思議ですね