静岡県掛川にある「資生堂アートハウス」
資生堂が所蔵している美術品などを展示する施設です

設計は谷口吉生・高宮眞介氏によるもの
丹下健三のもとで働いていた谷口・高宮両氏が1975年に独立し「計画・設計工房」を立ち上げたます。その3年後、1978年に設計されたのが資生堂アートハウスです
2026年6月27日をもって閉館してしまうとの情報を得たので掛川まで行ってきました


外観は直線と曲線で構成されており、ガラス・鉄・コンクリートといったモダニズム建築を代表する素材で作られています

建物正面、2階常設展示室がある外壁はガラスとタイルで構成されています
ガラスは内側からは透けて見えますが、外側は反射して外の風景が映り込むようになっています
資生堂アートハウスは新幹線の線路脇に位置しており、新幹線が通過する姿が綺麗に映るというコンセプトでミラーガラスを採用しているそうです

外壁は金属系の釉薬で焼き上げたラスター釉タイルを使用しいます
遠くから見るとアルミっぽい質感ですが、近づくとパールっぽく輝いており、見る角度によりニュアンスが微妙に変化します

建物内部は波紋が広がったような丸い階段を中心に左右に分かれています
上から見るとS字の形をしており、8の字を描くように回遊する

建物中心部から左手、企画展示室へのアプローチ

スロープを上り、ぐるっと回って階段を降り、湾曲した壁に沿って進むと、再び建物中心の階段のところに戻ります

ガラス張りの回廊を進むと大きく曲線を描き始めます

アート作品が展示された中庭的な空間から、建物正面の外庭へと湾曲したガラス面が続きます

ガラスの湾曲面はここで終わり、下の展示室へと降りていきます

下の展示室へ続く階段
壁面のガラス、金属製の手摺りがとても美しい

開放的だった展示室から一転、高い壁に覆われた空間となります

展示室からスロープを上ると、再び建物正面へと戻ります
ご覧いただいた通り、1970年代の設計とは思えないほどモダンで、2000年代の作品と言われても分からないほど現代的な作品でした
谷口吉生氏が設計した建物では、金沢の鈴木大拙館、丸亀の丸亀市猪熊源一郎現代美術館に訪れたことがありますが、どの建物もモダニズムのクールさの中に、有機的で独特の心地よさを感じます
世に言う「谷口マジック」というやつですね

そして、もう一つ
まもなく築50年の建物にもかかわらずコンディションがとても良いことにも驚かされました
管理が行き届いていることがわかります
あとで建物の解説を見てみると、築25年以上経過した建物に送られるJIA25年賞を受賞されていました
当館の建築は高宮眞介、谷口吉生両氏の設計によるもので、1979年度(昭和54)に「日本建築学会賞(作品)」を受賞。 2010年(平成22)には、竣工後25年にわたって「長く地域の環境に貢献し、風雪を耐え、美しく維持され、社会に対して建築の意義を語りかけてきた建築物」と「その建築物を美しく育て上げることに寄与した人々」を顕彰する「JIA25年賞」(第9回)も受賞し、建物自体が独自のアート性と高い価値を有することがあらためて証明されました。
今月27日に閉館してしまうそうですが、今後はどのようになっていくのでしょう?
資生堂、今年度は業績良いみたいなのでまた復活してもらいたいものです

こちらは昨年2025年11月29日に閉館してしまった資生堂企業資料館
もうちょっと早く知っていれば昨年のうちに訪れたかったです
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せっかく掛川まで来たのでちょっと寄り道
淡山翁記念報徳図書館

事任八幡宮(ことのままはちまんぐう)






粟ケ岳付近の掛川茶 茶畑

御前崎






といった感じで掛川から御前崎まで下り、静岡、沼津を抜けて東京へ戻りました

久しぶりに片道500kmオーバーの日帰りドライブを楽しみ、on the roadな気分が高まってまいりました!
次は酒田の土門拳写真美術館行こうかな(こちらも谷口吉生氏設計)