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AUKEYソーラーチャージャー 28W+AUKEY10000mAhスリムバッテリーでマイクロソーラーシステム構築 〜 モバイルデバイスの電力自給を目指す



房総フィールドは公共インフラに接続していないオフグリッド。小屋の電力は、DIYで設置した100Wソーラーパネル+100Ahディープサイクルバッテリー2個でまかない、照明、扇風機、キャンプ用冷蔵庫、モバイルデバイスやドローンを動かしています。

小屋の電力はソーラー発電
扇風機を回しながら小屋のベッドでKindle読書している様子

この電力自給の経験から東京自宅でも自家発電割合を上げていきたいと思うようになってきましたが、残念ながら巨大なソーラーパネルを設置するスペースは確保できません。
そのため窓辺でも発電可能なコンパクトなソーラーパネル PowerFilm Roll Up式 LightSaver(3200mAhバッテリー内蔵)を試験的に導入してみました。

PowerFilm LightSaver Roll Up Solar Charger 3200mAh
7月に導入した3200mAhバッテリー内蔵ソーラーパネルPowerFilm Light Saver

このLightSaverは基本的にモバイルを前提としたコンパクトな設計。ソーラーパネルの面積が小さく、内臓バッテリー3200mAhをフル充電するのに約6時間かかります。比較的天気の良い日に半日外に置いておいてもフル充電にならないこともあり、あくまでもモバイル用と割り切る必要があります。ある程度実運用に耐えるシステムにするには、ソーラーパネルの面積を大きくし発電量を確保することが必要であることを改めて実感しました。
*PowerFilmはモジュールの発電効率を公表していませんが、米軍で採用されている実績があり、個人的にもLightSaver以外に3種類のPowerFilmのパネルを使ってきた経験からも決して悪いモジュールではありません。あくまでもパネルの面積の問題です。

モバイルデバイスの電力自給を目指してみる

物理的制約があるので、東京自宅の窓辺で発電できそうな電力量から逆残すると、モバイルデバイスの消費分は自給できると思われます。

僕がメインで使っているモバイルデバイスはiPhone SEとiPad mini4。これらは可搬性を重視し一番小さいモデルにしましたが、電力量の観点でもメリットがあります。バッテリー容量はiPhone SEが1624mAh、iPad mini4は5124mAhで、大型機種と比べるとバッテリー容量が小さく、フル充電に必要な電力が少なくて済むのです。
比較的ヘビーユーザーなので、夕方の電池残量はiPhoneが30%、iPadが50%以下になっていることが多いです。仮に両方を1日1回フル充電するとなると、日中に6748mAh以上の発電ができるソーラーパネルとそれを蓄電するためのバッテリーが必要になります。

小型ソーラーパネル+モバイルバッテリーでマイクロソーラーシステム構築

いま巷にはモバイルデバイスの充電を前提としたUSBポート付きソーラーパネルがいくつも販売されています。そしてモバイルデバイスのヘビーユーザーであれば誰もが持っているモバイルバッテリー。こちらも数1000mAhから20000mAhくらいまで様々な容量のものが存在しています。この手のソーラーパネルで発電した電力をモバイルバッテリーに蓄電すれば超小型発電所=マイクロソーラーを簡単に構築することができてしまいます。なんていい世の中なんでしょう!

AUKEY Solar Charger 28W + AUKEY Slim USB Battery 10000mAh
AUKEY 28W ソーラーチャージャーとAUKEY 10000mAhバッテリー

そんな数多溢れるガジェットの中から今回チョイスしたソーラーパネルとバッテリーは、AUKEY 28Wソーラーチャージャーと同じくAUKEYの10000mAhスリムバッテリー。

AUKEY 28Wソーラーチャージャー

AUKEYのソーラーチャージャーには転換率23.5%のSunPowerのモジュールを採用しています。このSunPowerのモジュールを使ったソーラーチャージャーはANKER(15W/21W)、RAVPower(16W/24W)、BigBlue(21W/28W)など、いくつかのメーカーから出ています。それぞれパネルの枚数が異なり、発電量が15W〜28Wまであります。もちろんパネル枚数が多ければ発電量が上がりますが、その分重量が増します。

AUKEY Solar Charger 28W
AUKEY 28Wソーラーチャージャー展開サイズは86 x 29 x 1.5cm

今回は東京自宅の窓際に置いて発電する前提なので、重さよりも大きさと発電量を重視し、出窓に設置可能なサイズで最大の発電力となるAUKEYの28Wパネルをチョイスしました。
BigBlueでも28Wのパネルが出ていますがメーカーの信頼度からAUKEYにしております。

Solar Impulse 2 undertakes a maintenance flight in Hawaii
SunPowerのモジュールで世界一周フライトを実現したSolar Impulse 2

ちなみにSunPowerのソーラーモジュールはモバイルソーラー用以外にも、住宅用、産業用があり、2015年〜2016年に太陽光エネルギーのみで世界一周フライトを実現したソーラープレーン「Solar Impulse 2」や毎年オーストラリアで開催されるソーラーカーレースの車体「HONDA Dream」にも採用されています。

AUKEYスリムバッテリー10000mAh

モバイルバッテリーはiPhone SEとiPad mini4をフル充電可能な10000mAh前後にあたりをつけ物色。結果、USBポートが2つあり小型軽量なAUKEYスリムバッテリー10000mAhにしました。これはiPhone6/7と同じくらいのサイズ。

AUKEY Slim Battery 10000mAh と iPhone SE
AUKEY 10000mAh バッテリーとiPhone SE

これに冒頭にでたPowerFilm LightSaver 3200mAhと、もともと持っていたモバイルバッテリーANKER Astro M1 5200mAhをサブにして、最大18400mAhの蓄電が可能になります。
これでマイクロソーラーシステムの準備は整いました。あとは実運用可能か検証です!

マイクロソーラーシステム 運用実績

AUKEY 28W Solar Charger + Slim 10000mAh battery
東京自宅の出窓でソーラー発電

<構成>
・AUKEY 28W ソーラーチャージャー
・AUKEY 10000mAh スリムバッテリー
・ANKER Astro M-1 5200mAhバッテリー
・PowerFilm Light Saver RollUp Solar(3200mAhバッテリー)
<基本的な使い方>
日中
・28Wソーラーチャージャーで10000mAhバッテリーをソーラー充電
・PowerFilm LightSaverで内臓バッテリー3200mAhをソーラー充電
・外出中は5200mAhモバイルバッテリーでモバイルデバイスを注ぎ足し充電

夜間
・日中 充電した10000mAhバッテリーからiPhone/iPadを充電。余った分を、注ぎ足し充電に使った5200mAhモバイルバッテリーに充電
・補完的にLightSaverからモバイルデバイスをチャージ

<運用実績>
9月11日(月)◯ 曇
日曜日に10000mAhバッテリーをフル充電。モバイルバッテリーから給電
9月12日(火)X 曇/雨
照度が低すぎてモバイルバッテリーに蓄電できず。一般電源から給電
9月13日(水)◯ 晴れ
10000mAhバッテリーを75%まで充電。モバイルバッテリーから給電
9月14日(木)○ 曇り
発電量は少なかったが余剰があったのでiPhone/iPadともにモバイルバッテリーから給電
PowerFilm LightSaver3200mAhで補完
9月15日(金)○ 晴れ
10000mAhバッテリー75%充電。モバイルバッテリーから給電
9月16日(土)〜9月18日(月 祝)
週末 移動中はクルマのシガーソケットから、房総ステイ中は小屋のソーラーから給電
9月19日(火)○ 晴れ
週末にフル充電できたので10000mAhモバイルバッテリーから給電
9月20日(水)△ 曇り
照度が低すぎ10000mAhモバイルバッテリー残25%のまま
PowerFilm LightSaver3200mAhで補完しiPhone、iPadともに50%まで給電
9月21日(木)○ 晴れ
10000mAhバッテリー 100%充電。モバイルバッテリーから給電
9月22日(金)△ 晴れのち雨
10000mAhバッテリー 50%充電。iPhone、iPadともに50%まで給電

マイクロソーラーシステムでモバイルデバイスの電力自給 まとめ

28Wソーラーパネルで10000mAhバッテリーを75%〜100%充電できることがわかったので、この構成でモバイルデバイスの電力自給が可能となりました。ただし、晴れの日が続けばという前提です。曇りが続いたり、日照時間の減る冬場を考えるともう少し余裕が欲しいところ。

charging ipad + iphone
AUKEY 10000mAhバッテリーからiPhone、iPadへ給電

使用するデバイスや使用頻度に応じて必要な電力は変化しますが、僕の場合 ほぼ毎日 iPhone SEとiPad mini4を残容量 20%以下まで使用するので少なくとも6000mAhの電力が必要になります。
曇りで発電ができない日を考慮しある程度安定的に電力自給を目指すとなると、10000mAhバッテリーをもう1本追加した方がよさそうです。

1万円で始めるモバイルデバイス電力自給

28Wソーラーパネルが¥5,000〜6,000、10000mAhモバイルバッテリーが¥2,000〜3,000なので、¥10,000でマイクロソーラーシステムが構築できてしまいます。そしてこのシステムでモバイルデバイスの電力自給も実現できることがわかりました。
2011年に購入したPowerFilm 20Wソーラーパネルは3倍以上の面積があり、バッテリーなどを含めた費用も4倍くらいかかったので、テクノロジーの進歩により発電効率が上がり、小型化とコストダウンが進んでいることを実感します。
発電コストを考えると商用一般電源の方が圧倒的に安いですが、オルタナティブライフのテーマのひとつは「自給率を上げる」こと。
自分にとって価値のあること少しずつ積み重ね、経済効率優先の社会からゆるりとドロップアウトするプロセスを楽しんでいるのです(笑)

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