京都の街は「風水思想によって設計された」という話はよく耳にすると思います

風水の四神相応(しじんそうおう)では、東に川、西に大通り、南に湖沼、北に山がある地形が最高の吉相であるとされており、東に鴨川、西に山陰道、南に小椋池、北に船岡山がある京都の街は風水的に最適な地相ということになるのでしょう
そして、四神相応ではそれぞれの方角に守護神がおり、東は青龍、西は白虎、南は朱雀、北は玄武が司っているとされています

京都の中心部から東の方角にあるのが清水寺
清水寺といえば桧舞台をイメージしますが、その名前の由来は舞台の下にある「音羽の瀧」です
今から1250年ほど前、778年に賢心(けんしん)という僧侶が夢のお告げに従い音羽山に向かいます。そこで黄金色に輝く瀧を見つけ、観音菩薩を安置したというのが清水寺の始まり
その「音羽の瀧」には、夜な夜な青い龍が清らかな水を求めてやってくるという伝承があります
龍という存在は、雨や水を操る「水神」として崇拝されています
「瀧」という漢字も「氵」に「龍」ですしね
「四神相応の守護神としての青龍」、そして「水を司る神としての龍」が組み合わさり、この清水寺の伝承が生まれたのだと思われます

普段、高次元に暮らすとされている龍を肉眼では見ることはできません。一説によると、五次元付近まで降りてこられるといわれていますが、それでも人間の目で捉えることは難しい
しかし、龍の姿は神社の手水舎や禅寺の天井画などによく描かれており、比較的馴染み深い存在です
ただ、手水舎や天井画の龍は固定されているので、人との距離はちょっと遠く感じてしまいます
もし、本物の龍がこの世に現れたらどんな感じなんだろう?!
そんな妄想をヴィジュアライズしてくれるのが清水寺で行われている「青龍会(せいりゅうえ)」です
毎年3月15日、4月3日、10月15日の14:00〜15:30に清水寺の境内と門前町を龍が練り歩く行事です
2000年に始まった比較的新しい行事ですが、全長18mにも及ぶ青龍が清水寺周辺を練り歩く様はとても迫力があり、龍という存在をリアルに感じ取ることができます
数年前にこの行事のことを知り、一度見てみたいと思い京都へ向かいました

青龍会は、奥の院で法要が行われ、音羽の瀧まで降り水を飲んだあと、西門へと向かい、門前の清水坂を巡行。そして仁王門から本堂へと戻るルートで行われます

転法衆の法螺貝の音が響く中、青龍、四天王、夜叉神が巡行していきます

青龍は清水坂の参道に並ぶお店の中まで入り込んでしまいます!

観光客でごった返す参道を青龍が蠢く姿は、日常と非現実の境目を曖昧にしていきます

もし、龍という存在を肉眼で見れるとしたらこんな感じなのでしょう
聖獣とはいえ、こんなのが街中をうようよしていたらちょっとビビりますけどね!
いや、目では見えていないだけで、私たちの周りにうようよしてるんですよ、きっと