週末土曜日の関東地方は雨模様
野良仕事も出来ないので目をつけていた展覧会に行くことにしました
向かったのは箱根 仙石原にあるポーラ美術館
2023年1月28日から7月2日まで「部屋のみる夢 ― ボナールからティルマンス、現代の作家まで」が開催されています
概要は公式サイトの引用から
パンデミック以降、私たちの生活様式は大きく変化しました。移動が制限された状況で誰もが多くの時間を過ごしたのが、「部屋」という空間です。安心をもたらす室内での生活は、外の世界からの隔絶がゆえに閉塞感と隣り合わせのものでした。他方、閉じられた空間で紡がれた親しい人たちやかけがえのないものとの関係は、日常を生き抜くためだけではなく、変化の乏しい生活に彩りを添えるのに、欠かせないものであったと言えるでしょう。
本展覧会では、19世紀から現代に至るまでの、部屋にまつわる表現に特徴のある作家を取り上げ、この小さな世界のなかで織りなされる親密な記憶や夢想のありようを、あらためて見つめ直します。個性にあふれた作家たちによる多彩な室内の表現は、ステイホームの経験を通じて静かに変容した私たちの心のなかで、新たな像を結び始めるでしょう。
多様な時代、多様なアーティストの作品を「部屋」という空間に焦点を絞った企画展
「部屋」への関心は人一倍強いうえに、ドイツの写真家 ヴォルフガング・ティルマンスの作品が展示されていることを知りタイミングを見計らっておりました
いつもの週末は東南に進みますが、今日は久しぶりに西へ
雨の箱根は新緑がとっても綺麗
早速、企画展へ
展示室に入るとアンリ・マティスの窓辺の婦人
窓越しに見える海、温暖な地域の色彩、ニースの空気感が伝わってきますね
19世紀の画家 ヴィルヘルム・ハマスホイの作品
市民というカテゴリーが台頭してきたのが19世紀。室内画というジャンルはこの頃から始まったと解説にありました
確かに現代の「部屋」のイメージはこの頃に生まれたものなんでしょうね
一卵性双生児のアーティストユニット 髙田安規子・政子のインスタレーション
展示室の窓の前に壁を作り、無数の窓枠が取り付けられています
所々に照明が灯され、覗き込むと外が見れて面白いですね
こちらは壁にいろんな鍵が取り付けられたインスタレーション
19世紀の画家 エドゥアール・ヴュイヤールの「書斎にて」という作品
肖像画を多く描いた作家だそうですが室内空間を活かした描写が面白いですね
ピエール・ボナールの「リンゴ摘み」
奥に椰子の木が立ち、南国を思わせる雰囲気が素敵です
佐藤翠+守山友一朗の作品
屏風などにペイントされた作品が並びます
鮮やかな色彩がポジティブなバイブレーションを放っています
この企画展は各アーティストごとにセクションが別れており、所々にこんなのぞき窓が開いています
B1の展示室1はこんな感じで、B2へ降りるとお目当てのヴォルフガング・ティルマンス、草間彌生の作品が展示されています
ヴォルフガング・ティルマンス展示作品
ヴォルフガング・ティルマンスは90年代初頭 雑誌「i-D」で当時のクラブシーンなどを撮影した写真を発表していたフォトグラファー
ぱっと見スナップ写真のように見える作品が多いですが、ライティングをしたりかなり技巧的に作られた写真が多いそうです
展示されていた作品を全て写真に収めてきました
窓/カラヴァッジョ
デューラー通り
スカイブルー
溢れる光 a
溢れる光 b
溢れる光 c
溢れる光 d
14番街
静物、ボーン・エステート
草
いやぁ素敵ですね
ただいま、表参道のエスパス・ルイ・ヴィトン東京でもヴォルフガング・ティルマンスの個展「Moments of life」(2023/2/2 〜6/11)が開催されております
こちらもタイミングをみて行ってみよう!
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展示のラストは草間彌生
ルイ・ヴィトン繋がりということか?!
ベッドに無数のポコポコした水玉のクッション
ポップと狂気の間ですね
お馴染みのカボチャのほか水玉アートが数点展示されており
ラストは蝶が舞う鏡でした
部屋という切り口は面白かったですが、どちらかというと一つ一つの作品を見入る感じで、空間として「なにかを感じ」る構成ではありませんでした
企画展を1軒の家と見立て、廊下、書斎、キッチン、アトリエみたいな軸で、いろんなアーティストの作品をリミックスして展示するともっと面白かったかもしれませんね!
とはいえ、ヴォルフガング・ティルマンスの写真を見れてとても良い時間を過ごせました
写真のことを少しずつ理解し始めると「こういうのどーやって撮るんだろ」って思い始めちゃうんですよね
すごいよなぁ、やっぱり