東京に住んでいながら、都内をふらふらすることがほとんどなくなってしまいました
以前だったら「麻布台ヒルズができたから行ってみよう!」みたいなのがあったけど、そういったものに興味が薄れてしまったようです
都内を出歩くときは、なにかを買いに行ったり、食べたりするためだったり、映画やライブ、展覧会を見にいったりと、明確な目的があるときくらい
買い物もネットでできちゃうし、仕事もほとんどリモートだし、もはや東京に住み続ける意味が薄れてきています
来年は以前からやってみたかったノマドっぽく、転々としながら生活してみようかな?!
とはいえ、まだまだモノが多いので拠点として東京自宅は残るでしょうが!
さて、今日は久しぶりに上野にやってきました
都内はそろそろ紅葉シーズンのようです
東京の紅葉風景、久しぶりに見た気がする!
たまにはこういうのもいいもんですね
上野駅の公園口を出て少し歩くと、なにやら考え込んでいる方がいらっしゃいました
思考優位な人に関わると面倒なので、今日の目的地を目指します!
今日は田中一村展にやってきました
田中一村は栃木生まれですが、千葉寺付近(蘇我のあたり)に30年くらい居を構え、その後、奄美大島に移り住み、亡くなるまでの約20年間、奄美の動植物や風景を描き続けた画家
展覧会のビジュアルになっている「アダンの海辺」が代表作として有名ですね
Photo by Kireinakokoro / Wikipedia
一村が奄美で終焉を迎えた家はこんな感じで今も存在しています
ちなみにこの家に移ってから10日で亡くなったそうです
「千葉」と「奄美(南国)」というコンビネーションに加え、この「掘立小屋」みたいな住まい
さらに石川県羽咋郡にある聖徳太子を祀った「やわらぎの郷」にも作品を残しています
金沢生まれ、千葉と南国を愛し、週末小屋暮らしをする自分と重なる部分もあり、気にならないわけがありません!
今回の回顧展の会期は12月1日まで
一村の作品をちゃんと見たことがなかったので、この機会を逃すわけにはいきません!(ギリギリになっちゃったけど)
展示物の撮影が不可だったので写真はありませんが、展示会は「東京時代」「千葉時代」「奄美時代」の3部構成
幼少期から絵の才能は抜群で、水墨画、山水画、花鳥画の作風が徐々に融合されていき、奄美で描かれた作品にはマティスやルソーのような南国特有の色彩が加わり、グラフィック的なテイストも感じました
一部公式HPで見ることができます https://isson2024.exhn.jp/exhibition/
一村がどのように作品を仕立てていったのかは分かりませんが、自然が織りなす美しさを「切り取り」「分解して」「再構築する」という一連のプロセスに「思考」が入る余地はなかったのではないかと思います
その時に感じた「美しさ」や「空気感」を過度に誇張することなく、テクニックに裏打ちされた「感覚」に従って描き上げた
そんな風に描いていたのではないか?と想像しながら、作品を堪能させてもらいました
南国に行くと、あーだこーだ考えるのが馬鹿馬鹿しくなってくるから不思議です
一村もそんな空気感に惹かれて奄美に移り住んだ側面もあるんでしょうね、きっと
300点を超える作品を見終え、外に出ると宵の明星が浮かんでおりました
そうだ、明日の早朝に冥王星水瓶座入りだった!
今日で「地の時代」、終わりだ!
てなことを思い出しながら上野駅に向かって歩いていたら
あの人まだ考え込んでいるじゃないですか!
「風の時代」はもっと感覚的にぱっぱっと動いた方がいいと思うよ!
南国、おすすめです!