昨年末から東京自宅の改装をしていますが、ロフトの換気口を掃除していた時シロアリに食われた跡を発見
これはまずい!
と思い、ただいまシロアリ業社さん数社と調整をしております
いろいろ情報を仕入れていくと、シロアリは基本的に床下から侵入するそうで、対策の基本は床下に薬剤を散布するのが一般的なようです
しかし東京自宅には床下に入る口がなく、対策するためには床下に点検口を開けなくてはいけません
業者さんに床下点検口をあけてもらうと5万円くらいかかるようです
お金をかけることは良いのですが、正確な図面もないのに適当に作業されてしまうのが嫌なのと、DNAに刻み込まれているDIY精神が疼き、結局自分で点検口を開けてみることにしちゃいました!
床下点検口を開ける場所を決める
まずは建築図面と部材のサイズが書いてある見積書があったのでそれを元に床下の想定図面を起こして見ました(ちなみに図面はGoogeドキュメントで書いています 笑)
床下の基本的な構造は大引という支えの上に床を支える根太を渡しています
大引の上をカットしてしまうと床下まですんなり入れないので、大引が走っていないところをカットした方が良いのです
床下の想定図面はこんな感じ
横に通っているのが大引、縦に並んでいるのが根太
となると赤枠で囲ったあたりが良さそう
床下点検口の枠を取り付けることを考慮すると、枠の1辺を根太に固定できるようにカットすると作業の手間がひとつ減ります
よって狙うは根太ギリギリのライン
でも、こればっかりは開けてみないとわからない、イチカバチカの勝負です!
床下点検口のフレーム選び
ちなみにホームセンターに行くと、こういった床下点検口用のアルミフレームが販売されています
サイズは300mm、450mm、600mmが一般的
カラーバリエーションは、大体シルバー、ステン、ブロンズの3色
大抵、床用フレームと蓋用フレーム、蓋を開くためのラッチ、蓋用の補強材がセットになっています
今回は450mm x 450mmのダイケン ホーム床点検口 桟レスタイプ YST450N型 ステンカラーをチョイスしました(ロイヤルホームセンターで¥3,590)
この製品の良いところはフレームの枠を固定するための樹脂製の桟が付属しいること
フレームのみの製品より¥1000ちょっと高くなりますが作業手間を減らすには良さそうです
ダイケン ホーム床点検口 桟レスタイプ YST450N型 ステンカラー
床下点検口の開口作業 丸鋸でフローリングを切断
今回床下点検口を開ける場所は、生前親父が書斎として使っていたスペース
想定図面で決めた位置に鉛筆でカットするラインを引いていきます
今日の主役は丸鋸
一般的に丸鋸は刃先の深さを調整できます
この一昔前の丸鋸の場合(Makita 6型 M560)左上の蝶ネジを緩めると刃先をどれだけ出すか調整できます
今回カットする床面はフローリング材+捨板+床板合板を合わせて想定31mm
なので刃先を31mmに調整しています
これで準備が整いました!
ドキドキしながらフローリングをカット!
あ〜緊張する!
丸鋸はストッパーを上にあげ歯がむき出しになる状態でカットラインに合わせ、ゆっくり押し付けるような感じでカットしていきます
丸鋸は当然ながら歯が丸いので、ラインより先に進んでしまうと余分なところをカットしてしまいます
刃の先端がラインの終点まできたらストップ
残りの部分はノコギリで垂直にカットしていきます
床下点検口の開口作業 フローリング材の取り外し
カットが終わったらいよいよフローリングを剥がしていきます
なお、剥がしたフローリング材は床下点検口の蓋に再利用するのでなるべく丁寧に取り外した方がベター
すんなり取れるかな?と思っていましたが、甘かった!
当たり前と言えば当たり前なんですが、フローリングを固定するフロアー釘が打ち込まれているのでノミやバールでゆっくり浮き上がらせながら外してきました
四苦八苦しながらようやく取り外し完了
そして現れたのが床板合板
丸鋸の歯は床板合板まで届く長さだったのでフローリング材と一緒に取り外せるかと思っていましたが、墨線のところにがっちり釘が刺さっています
どうやらこの下に根太が走っている模様
釘がなかなか抜けず、この作業も難航しましたが、最終的に墨線の左右を丸鋸でカットし、手でゴリゴリやって強引に取り外しました
これでようやく床材の取り外し完了
ちなみに想定図面では右側のラインに根太が来る予定でしたが、ここには根太が走っていませんでした
でも、なんと左側のカットラインに根太が走っていたのです!
結果オーライ!
それにしてもほんとラッキー!
ちなみに木屑が落ちている白いところは発泡スチロール状の断熱材
今ならスタイロフォームが主流だと思いますが、25年前だとこんなペラペラな断熱材だったんですね(それとも単に部材のレベルを落としてコスト圧縮しただけなのかな?)
この断熱材はカッターで簡単に切れるのでザクザクとカットしていくと
ついに床下を覗けるようになりました!
シロアリの食害が気になり、早速頭を突っ込んで見回してみましたが、床束に少し食われた跡があったくらいで「うぇっ・・・」ってなる感じではありませんでした
ひとまず被害状況を把握できたのでよかった
続いて、開口部分に走っている根太をカットしてしまいます
床下に入れるようになったので、今度は開口部の下を支える新たな根太を取り付けるための加工をしていきます
断熱材をさらに40mmほどカットし、先程カットした根太もさらに40mmほどカット
ノコギリが入り切らず難航しましたが最後はノミをガンガン入れて壊すような感じで切り落としました
ひとまず、今日の開口作業はここまで
床下点検口の蓋用フレームにカットしたフローリング材をはめる
次の行程に進むには、留め具などの部材を調達する必要があるので、先にできるところを進めます
先程剥がしたフローリング材を床下点検口の枠にはめ込む作業をしておきます
剥がしたフローリング材は450 x 450mmでカットしましたが
点検口の枠にはめるには431 x 431mmにする必要があるので採寸してジグソーでカット
カットする前に注意!
何も考えずに片側19mmをカットしてしまうと、蓋をしたときにフローリングのスリット位置がずれてしまうので見た目が悪くなってしまいます
特にスリットが入った方向は、左右9.5mmずつカットするのがベター
フローリングを剥がすときに貼ってあったと思われる捨板部分が一部割れてしまったので、全部引っ剥がしてしまうことにしました
捨板とフローリング材は接着剤で貼り付けてあるだけなので比較的簡単に剥がせます
点検口の枠に嵌め込んでみるとこんな感じです
裏面になりますが、捨板を剥がした跡が残っちゃっているので、改めて薄めのベニアを貼り付けてみることにします
ということで、今日のこれでおしまい
N95マスクの表面には茶色い粉塵がいっぱい付着しています
やっぱり現場作業にN95マスクは必須ですね
昨年の春前にコロナ対策兼作業用として箱買いしておいてよかった
*
自分で建てた小屋ならいざ知らず、普通に生活する住宅を加工するのってちょっと勇気が要りますね
でも、大工さんだって所詮人間
ある程度構造を理解し、道具さえあれば誰だってやれば出来ちゃうもんです
情報はインターネット上に転がっているし、道具だってホームセンターや通販で結構安く手に入るし、あとはやる気と勇気ってとこですかね?!
とはいえ、やっぱり慣れない作業って疲れます
今夜はぐっすり寝れそうです!