マスタープラン

土地のマスタープランを考える



この土地に出逢い、契約・購入するまでの間、土地購入プロセスの理解、資金計画、ローンの手続きなどなど、やることは山のようにありました。でも一番気になるのは、やはり、どんな家を建てるかということ。
購入した敷地面積は約250坪。建ぺい率60%、容積率200%なので、個人住宅を建てるにあたって、事実上制約は無いに等しい。とはいえ、実質的に2人暮らしの我々にそれほどの大きさは必要ありません。床面積が増えれば当然コストも上がってしまいますし。

■家のイメージを膨らます
ひとまず、家のイメージや方向性を決めるために「Casa Brutus21世紀・日本の名作住宅vol.1 /2」を購入し、最近の若手建築家の家を眺めてみました。

最初のうちは「この家カッコいいねぇ」なんて感じで見ていましたが、いざ自分の家として見てみると、どうもしっくりこない。構造物や空間の面白さを感じる一方で、設計者の意思が強すぎるのか、ディテールの主張がうるさく感じるようになってきました。

いま僕が求めているものとは違う。もっとシンプルで暮らしそのものが自然と溶け合うような家。

過去に購入した雑誌の住空間特集やインテリアの洋書などから気になるものをスキャンし、自分が望んでいるものをふるいにかけていく中で、潜在的にイメージしていた家のコンセプトが徐々に浮き上がってきました。
例えば、昔の民家のようなシンプルな家

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土間があり、田の字に構成された居住スペース。これで十分な気がする。

■イメージを形にしてみる
2人が暮らすのに必要な大きさを大まかに割り出し間取図に落としこんでみました。資金との兼ね合いもあるので、坪単価を60万~40万のレンジで算出しながら、並行して建設コストのイメージも膨らませていきました。
なにも無いところから、自分が求めている間取りを考えていくと、今まで自分が暮らしてきた家に影響を受けているのを実感します。所詮、人間は実際に経験したことしか分からないのです。
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基本コンセプトは民家と同じ田の字構成。台所、居間、寝室、浴室、トイレ、ガレージなどを配置してみます。

ここで問題になるのが家相。家相に縛られてしまうのもナンセンスな気もしますが、かといって昔から受け継がれてきた考え方にはそれなりの理由があるはずです。先人の知恵は大切にしたいので、実際に建てるときは家相を見れる人に意見を聞こうと思っています。
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予算を勘案しながら快適に暮らせそうな最低限の大きさにあたりをつけたら、図面を立体にしてみます。スチレンボードをカットし1/100 スケール模型を作成。これでだいぶイメージが湧くようになってきました。

■土地の声を聞いてみる
当初はローコストでミニマムな家を、早めに建ててしまおうと思っていましたが、現地に足繁く通ううちに、やはり土地の空気や風の流れなどにじっくりと耳を傾けてから家のことを考えた方が良いのではないかと思い始めました。やり方としては非効率だけれども、土地と向き合うことで見えてくる「何か」がきっとあるはず。
大まかな家のプランが決まり、この土地でのライフスタイルもイメージ出来るようになってきた12月末に土地全体のマスタープランを立てました。
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1アールの畑が2枚、奥に母屋、そして左奥に小屋という構成。
まずは、小屋を建てて、畑を耕しながら土地の声に耳を澄まそうと思っています。

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