国立新美術館で開催されているアンリ・マティス展に行ってまいりました
招待券をいただいたので積極的に観に行こうといった感じでもなく、さほど期待もせず六本木へ
国立新美術館は昨年11月のイヴ・サンローラン展以来
この美術館は黒川紀章晩年の作品
有機的に湾曲したガラス張りのエントランスホールが素敵です
エスカレーターで2階に上がりマティス展へ
ギュスターヴ・モローに師事していた初期の作品からスタートし、マティスのオリジナリティが開花したニース時代の作品まで時系列で追っていく構成
撮影不可だったので写真はありませんが「ニースの嵐」「小さなピアニスト、青い服」などが良かったです
「小さなピアニスト、青い服」の背景に描かれているタペストリーの実物(?)が展示されており絵を立体的に感じることができました
マティスの作品といえば絵画が中心となることが多いですが、彫塑の作品や舞台美術の衣装、室内装飾の作品も展示されています
展示の後半に来ると切り絵作品が多くなり、画家というよりデザイナーと行った感じです
いまマティスが活躍していたら至る所にマティスデザインのプロダクトが溢れていたかもしれませんね
クライマックスは晩年に携わったニース郊外にあるヴァンスのロザリオ礼拝堂の作品群となります
ステンドグラスの図案、壁面に描かれているキリストや聖母子、司祭が着る際服などが展示されていました
展示のラストはロザリオ礼拝堂を再現した空間
壁面にマティスが描いたイエス像が描かれ、照明を使ってステンドグラスから差し込む光のうつろいが再現されていました
バウハウスの初代校長であるヴァルター・グロピウスは「建築こそ、すべてを包括する総合芸術である」と言いましたが、ロザリオ礼拝堂は、絵画という2次元の枠を超え、自身の世界を3次元空間に立ち上げた芸術家マティスの集大成と言ってもよいのでしょう
といった感じで思いのほか楽しめる展覧会でした!
今日の東京は25度近くまで気温が上がりようやく桜が咲き始めました
マティスが愛したニースのように暖かく気持ち良い1日♪