先日、房総で野良仕事を終え、東京に戻ろうとクルマに乗り込みました
出発したのは22時過ぎ
AudibleでSF小説「三体」を聴きながら、通いなれた緩やかな山道を気持ち良く走り抜けていたそのとき
ちょうど市原市に入ったあたりで右足になにかが飛びついてきました
ぎょえっ...
ヌメっとする...
慌ててアクセルペダルから足を離し謎の物体を払い落とし、道がひらけたところでクルマを停止させました
もしかして三体文明から送り込まれた「ソフォン」か!?
いや、ソフォンは原子レベルの大きさだったはず
そうだ、あの感触は以前味わったことがある
もしやあいつでは?!
スマートフォンのライトをONにしサーチライトのように足元を探るもなにも見つかりません
ここで時間を潰していてもしょうがないので再び走り始めました
湾岸道路に入り幕張、船橋、浦安を過ぎ、辰巳JCTのあたりで都心部のビル群が見えてきます
ふと目線をクルマの中に移したそのとき
助手席のダッシュボードにやつのシルエットが浮かび上がってきました
いたっ!
慌てて捕まえようと腕を伸ばすも、深夜の湾岸道路は周囲もそれなりのスピードで走っているので無理な動きはできません
ちっ、いま捕まえるのは無理だ...
有明まで走り続け、環状第2号線(マッカーサー道路)を右折するところでようやく信号待ち、クルマを停止させられました
やつは助手席のシートに移動していたので目を隠すように左手で捕獲
右手で飲み終えたコンビニのコーヒーカップを探ります
片手で蓋を開けその中にやつを入れ、再び蓋を閉じます
しばらくカップ中でゴソゴソと動く音がしていましたがやおらおさまり、そのまま自宅に到着
さて、やつをどうしよう?
東京自宅周辺に離すのが妥当だがこの辺にはやつの仲間がいない
次に房総に行くときに連れ戻してやるか...
しかしコーヒーカップの中に幽閉しておくのも忍びない
ヨーグルトが入っていた大きめの器を探し、土を入れて水をヒタヒタにし、上蓋に通気用の穴を開け、新居にお引越し
時刻はすでに深夜0時過ぎ
なにやってんだろ、僕...
予定では翌々日の土曜日に房総に行くつもりだったけど、天気が悪く、日曜日も雨模様
ご飯らいしいご飯もあげられないし、水だけでなんとか凌いでくれ と話しかけながら4日目を迎えました
天気はすっきりとはしないけれど今日は比較的安定してそう
よし、帰るか?!
再び100kmの道のりを旅し、房総に戻ってきました
蓋をあけると
ぷわぁぁ〜!といった表情!
お腹減ったろ?早くなんか探してこい!
なんとか無事にこの世に戻せてあげられてよかった!
東京なんて君の住むところじゃないからな
でも、もうクルマに乗り込むのやめてくれよな
ビックリするし面倒だし(笑)
仲間にもよくよく言っておいてくれ!