Camera Flower

モノクロームの世界 情報量を減らすことで見えてくるもの



写真の基本はモノクロームと言われています

モノクロームは白と黒の階調の世界、つまり、色のない光と影だけの世界

色という情報をなくすと陰影だけで被写体の質感を捉えることになるので、ものの見方が変わってきます

ライカにはモノクローム専用機があるくらいで、カラー全盛の時代であっても白黒でしか表現できないものもあるということです

上の写真は芭蕉の鉢植えをベランダに出してカラーで撮影したものをLightroomでモノクロにしてコントラストを調整しながら仕上げてみたもの

時間をかけて白黒写真を現像するのは初めてでしたが、色調を調整する工程がない分、被写体の細部にまで意識を巡らせて全体のバランスを整えていく感じでした

この世界は情報で溢れかえっていますが、マスメディアの情報やSNSから距離をおくと心の静寂が訪れ、内面やいまこの瞬間に意識を集中できるようになるものです

それとと同じように、色という(ある意味での)ノイズを省いたことでディテールがありありと浮き出てきたということですね

先日、銀座にあるライカギャラリー東京で開催されている野村誠一さんの写真展「A Half Century ── The World is Filled with Splendid Things.」を見てきました

野村さんが在廊されており少しの時間でしたがお話させていただくことができとても有意義なひと時を過ごすことができました

展示されている作品の中にロバート・メイプルソープを思わせる花の写真があり、その一枚にインスパイヤーされて撮ったのが一番上の芭蕉の写真

プロの世界で50年活躍され続けてこられた方が撮る世界に触れることで意識が変化するものですね

溢れるノイズの中から上質なものを選び取り触れてみると、自分の中のなにかがアップデートされるのを感じます

桜がまもなく満開を迎えますが

残念ながら天気はいまひとつ

晴れたらカメラ片手に散歩に出かけたいですね

 

今回もLZOS MC Jupiter-9 85mm F2.0 + Sony α7R IIIのコンビネーションで撮りました

85mmってフォーカス合わせるのが難しいけれど面白い!

 

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