新型コロナウイルスの影響で仕事が完全リモートでできるようになり、好きな時に房総と東京を行き来できるようになりました
房総で野良仕事、東京で調理と洗濯と休養をし、隙間時間に仕事をするといったライフスタイルが常態化してきています
非常事態宣言が5月末まで延長されましたが、解除後の生活はどのようになるのでしょう?
過去に起きた大規模感染症の傾向からすると、第2波、第3波が起こり、少なくともあと半年、長ければ2〜3年は、物理的移動や人と人の接触機会は制限され、経済活動が縮小することは避けられないでしょう
いま起きている第1波ですら、飲食、小売、旅客・旅行、エンタテイメントなどの業種で影響が出ており、今後は他の業種にも影響が広がっていくと思われます
となると、今までの価値観、例えば、働き方やお金と消費、人との付き合い方、時間の使い方 などを柔軟に変化させていく必要がでてくるのだと思います
個々人が今後どのようなライフスタイルを望んでいくのでしょう?
僕は、自然の摂理に沿った衣食住の基盤があり、健康でやりたいことを自由に出来ることが、幸福のベースだと思っています
ここ数年、房総フィールドでやってきたこと、昨年会社を辞めフリーランスとして仕事を始めたこと、そして今起きていることを見つめながら、オルタナティブなライフスタイルの方向性をまとめてみました
題して
「房総オルタナティブ的 新型コロナウィルスがもたらすオルタナティブなライフスタイル」
長いし横文字ばっかですみません...(笑)
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なにかを生み出すことができる場所へ
「なんのために仕事をするのか?」のFAQは「食べていくため」
しかし、この状況下で、現在のスタイルの仕事を安定的に確保できるかは不透明になってきています
さらに、日本の食料自給率は37%(2018年度)
保護主義が加速したり、日本がハイパーインフレに陥り国際物流が滞ってしまったら、いくらお金があっても食料を確保できなくなるリスクがあります
これは極論かもしれませんが、不確実性が高くなる中、リスクを低減させるには食の確保を本気で考える必要があると思っています
本来であれば、国策として自給率を上げるべきですが、そこにアプローチするには時間と労力がかかりすぎます
生産者とのコネクションを築いたり、自分で農作物を作ることを始めることで「食べられなくなる」という漠然とした不安は払拭できます
ロシアではダーチャと呼ばれる菜園付き別荘を持つ人が多くいるそうですが、ソ連が崩壊したあとの経済危機の際、ロシア人を救ったのはこのダーチャがあったからとも言われています
幸いにも田舎の不動産は都市部と比べれば圧倒的に安く、耕作放棄されている農地も沢山あります
今後、仕事のオンライン化が進むとしたら、都市部で生活する意味は薄れていくでしょう
食べ物を作れるだけでなく、なにかをクリエイトするとき、広いスペースがあり、インスピレーションを掻き立てる豊かな自然がある田舎のメリットは大きいのです
なにも生産することができない都市部の不動産よりも、なにかを生み出すことができる田舎の不動産の方が本質的には価値が高いはずなのです
消費する娯楽から生産する娯楽へ
しばらくの間ソーシャルディスタンスが必要になると、多くの人が集まるスポーツイベントやエンタテイメントの開催は難しくなってくるでしょう
いままで、お金を払って誰かを応援したり、一時的に日常を忘れるような娯楽のあり方は変化していくかもしれません
個人的には全く興味がありませんでしたが、今年開催される予定であった東京オリンピックを心底楽しみにしていた人がどれだけいるのでしょう?
今回のStay Homeにより、自宅で料理をしたり、片付けをしたり、なにかを創作して過ごす人が増えたと言う話をよく聞きます
僕自身も自分で調理するようになり苦手な料理のレパートリーがほんのちょっと増えました!
休業やテレワークで自由に使える時間が増え、外出を控えるとなると、人はその時間を活用するようになるものなのです
NetflixやYouTubeを見たり、オンラインゲームをしたりすることもあるでしょうが、何かを作ったり表現したりするということが次の娯楽になっていくのかもしれません
そこで得たスキルを元にスモールビジネスを始める人も出てくるかもしれませんね
仕事から不要な要素を取り除き生産性を上げる
ここ数ヶ月の経済活動の収縮により多くの企業が赤字転落することは明らかです
ポストコロナの世界で「いまの仕事」がどこまで残るのかわかりませんが、少なくとも、いままで当たり前であった、雇用する・雇用されるという概念が変わっていく可能性があります
都市部にオフィスを構え、同じ空間で仕事をするスタイルは固定費がかかるうえ、社員の通勤、出張・打ち合わせなど、移動にかかる時間もコストも膨大
今回のような感染症の場合、人が集まって仕事をすること、それに伴う移動は感染リスクを高めてしまいます
4月20日に公表されたNTTデータ経営研究所の調査によると、週3-4回以上のテレワーク/リモートワークを利用している人は全国で20.0%、東京都に居住している人では36.5%
全ての業種・業務でテレワークができるわけではないですが、いままでしていた仕事の多くは、必ずしもオフィスで行う必要がないことに気がついた人も多くいると思います
今後、新型コロナウイルスが収束したとしても、企業側の業績面、個人が望む働き方の面からも、もとの働き方に完全に戻るとは思えません
究極的には、企業はオフィスを持たず、社員を抱えずとも、必要なスキルを持つ人に業務委託すれば事業は成立するのです
業務経験のない人材をどのように教育したり、実績を積んでいくのかは試行錯誤が必要になると思いますが、インターネット上には基本的な情報は転がっているし、プロフェッショナルが開催するオンラインエデュケーションも充実しています。好きなことは自分でどんどん吸収できるものだし、さらに上の目指すのであれば、自分が気になる人にコンタクトし、子弟関係のようなかたちでジョブスキルを吸収したりするケースも出てくるかもしれません
なんでもかんでも効率化すれば良いというわけではありませんが、働き方の効率化は、企業側のコストが減り、個々人が自由に使える時間が増えます。もし、いままで”ある意味”無駄に消費されていたコストと時間が減るのであれば双方にとってメリットがあります
昨年フリーランスとなり、新型コロナウイルス の影響で仕事が全てオンラインで完結するようになった経験から言うと、無駄な移動時間と無駄な作業が減ったことで、生産性は上がり時間も有効に使えるようになり、メリットしか感じられません
もしテレワークが上手くいっていないのであれば、いままでの働き方をベースに考えているからかもしれません。このワークスタイルは「時間の拘束」ではなく「アウトプット」に価値があり、これこそが仕事の本質であると思います
信頼できる情報ソースと自己判断能力をつける
現在発布されている非常事態宣言は、都道府県単位で外出自粛や企業活動の制限をしたりするものですが、そもそも感染症対策を都道府県単位で行うことが今の時代に最適なのか疑問に思います
もし本気で感染を抑制するのであれば、国家単位で陽性反応者の行動履歴を基にスマートフォンのGPSかBluetoothを使って(場合によってはマイクロチップを体内に埋め込み)接触者を特定し三次感染を抑制していく方が理にかなっています
データ帰属の倫理的な問題、心理的抵抗があるのであれば、スウェーデンのように都市封鎖をせず、一定のソーシャルディスタンスを呼びかけ、医療体制を整えながら集団免疫を獲得していく方が感染症対策としては正しいように思います
人と人の接触を完全に断つ(仕事はテレワーク、コミュニケーションはチャット、ものの購入は通販、配送は宅配ボックス)のであれば感染は広がらないでしょう。しかし、その策をとった場合、ウイルスが存在し続け永遠に外に出られなくなるのか、それとも、ウイルスが自然に死滅していくのかはわかりません
いずれにせよ、何を基準にどこを目指すのかが不明なまま、行政+マスコミによって醸成される”雰囲気”と”同調圧力”に動かされていては、なにを基準に行動すれば良いのか判断がつきません
日本の場合、良くも悪くも、のらりくらりしているうちに集団免疫が獲得されていくのでしょう
一個人が行政やマスメディアをどうこうすることは難しいので、彼らとは一定の距離を置き、自分で信頼できる情報を集め、判断していくスタイルにシフトした方が賢明でしょう
いま人類が直面しているウイルスは新しいものであり、効果的な対策を講じるためのエビデンスはありません
本質的には、最大の防御策は免疫力であり、行動をどのようにしていくのかは、実態に即した信頼出来る情報を元に判断していくしかありません(幸いにも日本では自粛要請レベルで済んでいるので)
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ここ4〜5ヶ月、世の中の流れを見ていると、経済・金融、仕事のあり方、行政+マスメディア、個人の価値観などあらゆる側面に付着していた無駄な要素がボロボロと剥がれ落ち、ものごとの本質的な部分が垣間見えるようになってきたような気がしています
しかし、一見世界がスローダウンしているように見えたとしても、複数の勢力が蠢いていることは間違いありません
それらは、元の世界に戻そうとする勢力、意図的に危機を煽って利潤を得ようとする勢力、覇権を取ろうとしている勢力、世界統一(+人類の管理)を目論もうとしている勢力など、様々な思惑が複層的に存在していると思われます
パンデミック時に都市を封鎖するというロジックは理解できるものの、本当に都市封鎖が効果的なのかのエビデンスはまだありません。うがった見方をすれば、軍産複合体が意図的に恐怖を煽り、経済をストップさせることで恐慌を起こし、1929年から1945年に起きたことを再現させようとしているのではないか?とも考えられます
好むと好まざるとに関わらず、私たちが組み込まれてきた新自由主義・グローバリズムの社会システムが揺らいでいるいま、主権を既得権者に預けたままにするのか、望まない勢力に渡すのか、自分の手に取り戻すのか の瀬戸際にいるのだと思います
急速に変化が進む中、自分にとって「豊さ」と「幸せ」と「正しさ」を感じられる状態とはどのような状態なのか?
目の前で起きている事象を客観的に見つめ、わき起こる感情の本質を見極め、自分の直感を信じて行動する
いま私たちは、新しいスタンダード「ニューノーマル」を自らの手で創り上げられる、稀有な時代を生きているのだと思います