これはお隣さんの網代箕(あじろみ)
毎年、脱穀のときに使わせていただいているモノ
この網代箕は、お隣さんがお誕生日に旦那さんに買ってもらったものだそうです
僕が女性だったらヴィトンのバックとかカルティエのリングをおねだりするところですが、野良道具を選ぶあたりがお隣さんらしいとこ(笑)
脱穀しているとき、いつもこのエピソードを思い出しながら作業しているのですが、同時に、人はなぜハイブランドものを欲しいと思うのか?ということも考えてしまうのです
日本だったらゲレンデヴァーゲンよりジムニーの方が実用的だし、サン・ローランの細身のパンツよりグラミチのパンツの方が動きやすいはず
でも、この実用性を超えたところに魅力を感じさせてしまうところがハイブランドの凄いところだなぁと思うのです
ブランドストーリーを多くの人に刷り込み、「おっ!」と思わせる斬新なプロダクトで人々を惹きつけるのは並大抵のことではないはずです
それらのハイブランドを購入する動機は、「女の子にモテたい!」とか見栄の張っている場合もあれば、純粋にそのモノに惹かれたというのもあるし、それらを身に纏うのが当たり前の人もいるわけで、千差万別
動機がなんであれ、そういったものを持つことで「気分がアガる!」のは確かで、それはそれでいーんじゃない?って思うわけです
いわゆる高級と言われるものが放つ独特の波動みたいなものがありますからね
ただ、ハイブランドの世界はお金と同様に「多くの人が価値がある」と思い込んでいるから成立している側面もあります
社会の基準というものは時代とともに移り変わっていくもの
なんらかの理由でこの幻がぼやけ始めたとしたら、モノを選択する基準も変わってくるはずです
一部の人たちは、ライフスタイルにフィットするものを自分たちで作っていたりするし、より機能性を重視したモノを選ぶ人も増えているように思えます
これから世界がどんどん多極化していくなかで、いわゆるラグジュアリーと呼ばれる世界はどのように変化していくのでしょう?
なくなることはないでしょうが、心がトキメク領域は変わってしまうかもしれませんね
そういえば、今年のはじめにRIMOWAのスーツケースを新調しに行ったんですけど、LVMH傘下になっていたのを知らなくてびっくりでした!
お店の前にはドアマンがいて、接客も丁寧でとても楽しくお買い物できたんですが、30年くらい前、上野かどっかのスーツケース屋さんでトパーズのでっかいの(写真↓)値切って買った時とは大違いで、そのギャップにやられました(笑)
ジュラルミンケース屋さんがいつの間にハイブランド入りしたねんって感じ!
値段は当時の3倍くらいになってますが、ときにはこういうモノを持つとエレガントな気分になって悪くないものです
まっ、そういうのにトキメキを感じられるうちは、ですけど!