今年のお正月は年末に届いたオリジナルラブ 30周年ベストアルバム「Flowers bloom, Birds tweet, Wind blows & Moon shining」を聴きまくっておりました
「Flowers bloom, Birds tweet, Wind blows & Moon shining」は1991年のデビューから2021年までに発表された楽曲のうち46曲をリマスターした3枚組CD(ここまでは通常盤)に加え、ユーミンや長岡亮介とコラボレーションした楽曲、山下達郎氏のカバーソングなどを集めた11曲入りCDとMV+スペシャル映像を収めたBlue-Ray(限定盤)の計5枚組、CDだけでも5時間オーバー!
オリジナルラブ 田島貴男氏の楽曲の中では「接吻」や「プライマル」が比較的メジャーヒットしましたが、決してメインストリームに出てくるタイプのミュージシャンではありません
90年代初頭、イギリスから火がついたレアグルーヴ、アシッドジャズムーブメントの中、東京でも60〜70年代のSoul / R&B、Jazz / Funk、SSWの要素をベースにしたアーティストが出てきました(賛否ありましたが、のちに渋谷系と一括りにされていましたね!)
オリジナルラブはそんな東京のミュージックシーンを創ったアーティストの1組
オリジナルラブを最初に知ったのは、1991年にフジテレビで放送されたドラマ「バナナチップスラブ」のオープニングに「月の裏で会いましょう」が使われていたのがきっかけだったと思います
ちなみに「バナナチップスラブ」は僕が拝読しているメルマガ「高城未来研究所『Future Report』」の発行人 高城剛氏が監督した作品で、LSDを使って人格変容の研究していたハーバード大学教授のティモシー・リアリーが出演したりしてかなりぶっ飛んだドラマでした!
そういえば、オリジナルラブ 田島貴男+United Future Organization 松浦俊夫+鈴木杏樹でやっていたマニアックな音楽番組「モグラネグラ」とかもありましたねぇ。現代版で見てみたい!
東芝EMI所属時代は比較的ポップよりだったので聴きやすかったですが、徐々に音楽の方向性がよりルーツミュージックやエレクトリックよりに変化し、バンド構成から田島貴男氏のソロユニットへと変わっていきます
1988年のアルバム「L」あたりまではリアルタイムで聴いていましたが、それ以降はあまりにもマニアックすぎて(笑)離れていました
2006年に発表されたカバーアルバム「Kings Road」(Soul、Rock、SSWのヒット曲を日本語カバーしたアルバム)で、ある意味、原点に立ち戻った感がありましたね
Kings Roadのライブは最高だった!
田島貴男が創る音楽は一癖も二癖もありますが、様々なジャンルを追求し吸収していく様や、クールでありながらゴスペルのようなリリックにはリスナーの魂を揺さぶるなにかがあります
生き様が音楽にそのまま反映されている稀有なミュージシャンなのです
そんなオリジナルラブもデビューから30周年
限定盤にはアルバムごとに当時の状況などを綴ったブックレット「Original Love Chronicle 1991-2021」も入っており、「あ〜そんな感じで音楽を創っていたのかぁ」と、バックグラウンドを知れる貴重な一冊です
余談ですが、ブックレットの表紙を見ればわかりますが、田島貴男氏はフィルムカメラにもはまっておりライカエンスージアストでもあります!
ちなみにこの記事の写真は敬意を込めてLeica Q2で撮りました(笑)
ブックレットの中でもマスタリングの難しさに触れられていますが、このアルバム、少しリマスタリングに癖があるような気がします
アナログアンプ+コンパクトモニター、Bluetoothスピーカー(Sonos Roam など)、Ear Pods、カーステレオで聴いていますが、アナログアンプ+コンパクトモニターが一番しっくりきました
カーステレオは設定の問題もあるんでしょうが、楽曲によってベースが強調されすぎていたり、高音域が耳についたりしてましたね
良くも悪くも田島貴男氏の音楽性を考えるとこれが落とし所だったのかも知れません
もしもう一人の音楽オタク 山下達郎氏がリマスタリングしたら別物に仕上がるんでしょうね!
こちらはオリジナルラブ30周年の一環で2021年9月に出された「What a Wonderful World with Original Love?」
原田知世、小西康陽、SuchmosのYONCEなどのアーティストがオリジナルラブの楽曲をカバーしたアルバム
「もし当時の楽曲がいま出てたらこんな感じ」といったアレンジでどれも最高です!
椎名林檎のLET'S GO!からSOIL & "PIMP" SESSIONS & KENTO NAGATUKAのMillion Secrets of Jazz、ちょーぜつかっこええ!
他にも初期作品のリマスター+アナログ版とか出てるんだけど、手を出してしまわないかドキドキしています(笑)
オリジナルラブフリークではなくても、音楽の幅広さを知るには打ってつけのアルバム
音楽好きな人は一度聴いてみる価値ありだと思います
「Flowers bloom, Birds tweet, Wind blows & Moon shining」
アルバムのタイトルも最高だね!