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ファンタジーとはなにか?房総フィールド裏の小川でヘイケボタルを眺める2019



昨年の6月初旬

「この前いすみで蛍見て来たんですよ」

と、ご近所さんたちと話していたら

「蛍なら、ここの裏でも見れるよ!」

と衝撃の情報が!

房総を行き来するようになる前は、初夏になると関東周辺の蛍スポットを巡っていたほど「蛍フリーク」な僕にとっては衝撃だったのです

だって、自分の敷地の真裏で蛍が見れちゃうなんてすごくないですか?!

ということで、今年も蛍シーズンがやって来たので、野良仕事を終えたあと、裏の小川へ向かいました

 

 

夏至の直前、陽が落ちてうっすら暗くなる19時ごろ、竹林の脇を通り小川へ

開けたところではあまり見られないので、少し鬱蒼とした上流に向かいしばし歩いていくと、ポツポツと光が見え始めました

数分歩いて一番数が見れる秘密のスポットに到着

最初は一定の場所に留まって明滅していた蛍も、19:30をまわると結構な数が舞い始めました

先日いすみで見たのはゲンジボタル。房総フィールドの裏に生息しているのはヘイケボタル

昨年は6月初旬に見たのですが、今年は6月中旬

ヘイケボタルはゲンジボタルの少し後にで始めるのですが、もしかしたら飛び回る期間が少し長いのかもしれません

誰もいない小川の脇で、ひとりこの幻想的光景を眺めているなんて贅沢の極み!

今年も小一時間満喫させてもらいました

 

 

昨年ご近所さんと話していたとき「昔はもっといたんだけどね」と仰っていました

これは蛍スポットに行くたびに地元の方々からよく聞く言葉

以前、至る所で見られた蛍が減少している要因は、宅地造成、水田やゴルフ場から排出される農薬などいくつかあるそうですが、ほとんどが人によるもの

 

ひと昔前まで蛍が数多く生息した里山には、人と蛍が程よい距離感で関係を構築していた場所だったのでしょう

かつて人々が心地よく暮らすために整えてきた環境は、そこに住む動植物とも調和が取れていたのだと思います

しかし、いま人々が求める心地よさには、そういったリアルな世界との調和まで考えられているところはほとんどありません

人が創り上げるファンタジーな世界にも心地よさがありますが、それはほんの束の間、現実を忘れるためのもの

そろそろリアルワールドとダイレクトに繋がった世界を創っていくマインドリセットが必要な気がしています

持続可能な本物のファンタジーはこっちにあると僕は思うのです

たとえ多少蚊に刺されたとしてもね(笑)

今年、蛍を観ながらそんなことを想っておりました

 

あともうひとつ

蛍を鑑賞する際の光害も減少の要因になっています

クルマのライト、懐中電灯、カメラのフラッシュ、モニターの光などにより、本来、光でパートナーを引き寄せる蛍の習性を阻害し、繁殖するチャンスを減らしてしまっているのだそうです

特に写真を撮るものとしては意識しないとですね

AFで撮影する人はフラッシュのみならず、AF補助光もOFFにしましょう
蛍撮影は基本的にマニュアルでフォーカスを固定し長時間露光しないと綺麗な写真は撮れないと思います

僕は小さいタオルをカメラにかけてモニターの光が外に出ないよう気をつけております

十分とは言えないですけど...

ちなみに写真はISO800/15secで撮影した15枚を比較明合成したもの

実際はこんなに乱舞しておりませんが、雰囲気はこんな感じです

 

さつまいもの植え付けと房総フィールド裏の小川で蛍鑑賞

房総 いすみで蛍を眺める 2019

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