リノベーション作業が終わったので今日は完全OFF
前々から行ってみたかった沖縄北部 「やんばる」までドライブしてきました
ちなみに「やんばる」は漢字で「山原」と書き「山々が連なる鬱蒼とした森」を意味するそうです
以前は本島の真ん中付近にある恩納村以北を「やんばる」とよんでいたそうですが、現在は大宜味村・東村以北を「やんばる」というのが一般的のようです
沖縄の原風景が残るやんばるへ
朝 リノベーション現場付近は雨模様でしたが雨雲シミュレーションで確認したところ沖縄北部は午後から薄曇りになりそう
よし!出発
国道58号線を北上し名護市街を抜け大宜味方面へ向かいました
大宜味村 喜如嘉(きじょか)は沖縄の伝統工芸品 芭蕉布の里として知られている集落
集落の中には芭蕉布の原材料になる糸芭蕉の畑がいくつもあり、芭蕉の葉っぱ好きとしては天国のようなところです!
芭蕉布はこの糸芭蕉の茎を木灰汁で煮て繊維を取り出し、紡ぎ、染色し、機織りし出来上がっていくそうです
芭蕉布が出来上がるまでの工程はNHK 新日本風土記アーカイブで見ることができます
喜如嘉の集落の奥には七滝という滝があります
ここは地元の方の礼拝所にもなっている神聖な場所
細い道を抜けると鳥居が見えてきます
鳥居をくぐったその奥に美しい2段の滝があります
七滝という由来は、流れ落ちるまでの水の軌跡が7回変化するからだそうです
滝壺付近ではおそらく地元の方が線香を炊き、お祈りを捧げられていました
邪魔してはいけないので遠目から暫しこの場の空気感を身体全体で感じとってきました
日常の中に見えない世界と繋がる口があるライフスタイルってこれからの時代、とっても大事なことのように思えます
人間が思考レベルで紡ぎ出した世界なんてとっても脆いもの
もっと大きくて普遍的な自然の摂理をベースにしたライフスタイルに未来を感じてしまいます
再び国道58号線に戻りさらに北上を続けます
入り組んだ海岸線に沿って国道が走っていて北陸 越前のような雰囲気
大宜味あたりまで来ると走っている車も少なく、海を眺めながらのんびりドライブすることができます
天気の影響もあるのでしょうが、この辺りの海はエメラルドグリーンとターコイズの中間のような色合い
静かなリゾート地 奥間ビーチを抜け、絶景スポット 茅打バンタ(かやうちばんた)へ
本島北部西側の海岸線を一望することができます
ちなみに「ハンタ」は端や崖のことを意味するそうです
さらに北上し沖縄本島最北端 辺戸岬へ
祖国復帰闘争碑が与論島に向かってそびえています
1972年5月15日までこの島はアメリカの占領下で向こう岸に見える与論島が一番近い日本だったんですね
50年前、祖国復帰を願う人々がこの地に集い集会を開いていたそう
この石碑の下に刻まれたメッセージの最後はこのように締めくくられています
この碑は、喜びを表明するためにあるのではなく、まして勝利を記念するためにあるのでもない。 闘いを振り返り、大衆を信じ合い、自らの力を確かめ合い、決意を新たにし合うためにこそあり、 人類が永遠に生存し、生きとし生けるものが自然の摂理のもとに生きながらえ得るために警鐘を鳴らさんとしてある。
振り返って最北端から本島を眺めながら、いまこの瞬間が平和であることが当たり前のことであり、特定の人たちの利権獲得のために、全く関係ない人達が巻き添えを食うのことだけはほんと受け入れ難いことであるとつくづく思いました
これは戦争に限らずですけど
さて、最北端からの戻りは県道70号国頭東線を南下していきます
この道は東村を過ぎるまでほとんど山道
このあたりはヤンバルクイナの生息地のようで「飛び出し注意」の標識を見かけるようになります
野性の動物たちに注意しながらワンディングをひた走ります
東村の又吉コーヒーでドリップコーヒーをテイクアウトし「やんばる」を抜けたら雨が落ちてきました
11時に出発し18時に現場に戻ってきたので「やんばる」までのドライブは半日コースといった感じですね
ひとまず「やんばる」がどんなところか掴めたので次回はスポットを絞ってじっくり堪能してみようと思います
今回の相棒はひと世代前の三菱 ek ワゴン
キーレスエントリーも、バックモニターもなく、もちろんノンターボ
イマドキのクルマに慣れていると、少し前までなんとも思わなかったことがとっても不便だったことに気付かされますね
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伝統工芸を繋ぐところでスピリチュアリティ溢れる場面に遭遇し、自然の力強さを感じるところで無意味な戦争のことを考えさせらえ、ここ10年で大きく生活様式が変化していることにも気づき、時空を超えて、精神世界と物質世界が絡み合うこの瞬間に生きていることを感じる1日となりました