現代の医療において西洋医学がメインストリームだとすると東洋医学はオルタナティブな治療法になるでしょう。
西洋医学が疾病の原因を薬や手術で直接取り除くのに対し、東洋医学は滞っている気血の流れを整え心身全体のバランスをとっていくもの。
どちらが良くてどちらが悪いとかではなく、緊急で対処する必要がある場合は必然的に西洋医学的アプローチになるでしょうし、慢性的な症状の改善や、突発的でも命に別状がない状態であれば、東洋医学的アプローチが有効的な場合もあると思っています。
昨年の夏から隔週で鍼灸に通いはじめ、抜本的な体質改善をしてもらいながら身体のコンディションを整えるようにしています。お陰で慢性的だった身体のだるさは抜け調子が良い状態が続いています。
しかし先週末あたりからだるさが戻ってきました。おそらくこの季節にやってくる花粉症の初期症状です。
ここ数年 ゴールデンウィーク前後に房総で過ごしていると、くしゃみと鼻水が止まらなくなるようになってきました。これは間違いなくアレルギー反応だと思い、即時性アレルギー検査(IgE)を受けてみたところ、いくつかの花粉の値が高く、原因はおそらくイネ科のカモガヤであることがわかりました。カモガヤは房総フィールド周辺いたるところにはえているので間違いないでしょう。
アレルギー反応は、本来身体に害がない物質を異物として認識してしまうことで発生します。異物を取り除こうとマスト細胞(肥満細胞)がアレルゲン物質を捕食します。そのときに放出されるヒスタミンが受容体と結合すること、くしゃみ、鼻水、痒みなどのアレルギー反応が引き起こされます。
昨年はヒスタミンと受容体の結合を阻止する抗ヒスタミン剤 ザイザルを飲んでアレルギー反応を抑えました。しかしこれは対処療法。薬をやめると症状は再発します。
今年は東洋医学のパワーを検証するため通っている鍼灸院で経絡の乱れを整えてもらうことにしました。
初体験の刺絡
まずは診断から。手の指の第二関節あたりを押すと指先全体が赤くなり、爪の付け根付近がどす黒い赤になっていました。これがいわゆる瘀血(おけつ)と呼ばれる血の流れが滞っている状態。この瘀血を取るのが刺絡という方法です。
専用の剃刀みたいな鍼で爪下の脇の表側(手をまっすぐにおろして前側)を突いて滞っている血を抜く施術をしてもらいました。これは痛い!というか刺される前がビビります(笑)
小指は表側、裏側両方で左右計12箇所、ひと指ずつ米粒大の血を拭き取りながら施術を進めていきます
鍼は脚のツボ 太衝(たいしょう)と公孫(こうそん)、手の神門(しんもん)に打ってもらいました。これは普段打ってもらっているところと同じ。
施術後少し経つと身体から緊張感が緩みだいぶらくになりました。
さて、これでこの季節の房総ステイを乗り切ることができるでしょうか?!
しばし検証となります。