只今進行中の沖縄ワーケーションルームのリノベーションプロジェクト
ようやく管理会社との調整が終わり、地元業者の方に解体をお願いするところまでやってきました
並行して内装のイメージを膨らませていますが、沖縄でワーケーションするのであれば、少しでも琉球な雰囲気を感じながら仕事ができたらいいなぁと思い素材を物色しています
琉球漆喰とは?
そんな中出会ったのが琉球漆喰
沖縄でよく見かける琉球瓦に使われているのが琉球漆喰
琉球漆喰は生石灰・稲わら・水で作られた自然素材の建材なのでホルムアルデヒドなどの心配もありません
前々回の物件下見の際、伝統的な琉球漆喰を取り扱う与那原漆喰さんにお邪魔して、塗りサンプルを見せてもらったり、素材の特性や塗り方などのお話を伺ってきました
ちなみに素材の一つである藁は、沖縄の大綱引きの藁を使っているそうです!
与那原漆喰さんでは、琉球漆喰以外に、オリジナルで開発したレキオライムという漆喰も取り扱っています
このレキオライムも天然素材のみでできた漆喰
ある程度室内のイメージができてきたので、琉球漆喰の色味や質感を確かめるため、ご無理を言って少量分けていただくことができました(その節はありがとうございました!)
3月下旬に届けていただいたのですがバタバタしており、ようやく試し塗りに着手です!
今回のリノベーションは、コンクリートの躯体の内側に石膏ボードを貼って、その上に漆喰を塗る予定でいます
コンクリートにシーラーを塗れば、漆喰を塗れなくもないとのことでしたが、剥離する可能性が高くなるうえ、物件の壁にはウレタン塗料が吹付されているので厳しそうなのです
居室が少し狭くなるけれど質感重視ということでボードを貼ることにしました(コンセントの配電とかも考えるとボード貼ったほうがなにかと融通が聞くのです)
琉球漆喰の試し塗り 大和しっくい アンダーコートを下塗り
ということで、近所のホームセンターで石膏ボードを調達
そして下地材「大和しっくい アンダーコート(5kg)」を下塗りしていきます
塗り分け用に石膏ボードを30x30cm、15x15cmに切断し
粉末状の下地材に規定量の水を入れ
角棒で攪拌
ちなみに5kgに対し3.5リットルが標準加水量なので、今回は500g、350mlで練り込んでいきました
練り終わったら15分ほど置いて、もう一度練り合わせた後、コテで石膏ボードに塗っていきます
細かい砂のようなじゃりじゃりとした質感ですが、滑らかで塗りやすい下地材でした
1日乾燥させるとモルタルのような感じに仕上がりました
これはこれでかっこいいな!
琉球漆喰・レキオライムの試し塗り
与那原漆喰さんに分けていただいたのは、琉球漆喰(右)、レキオライム 赤(左上)とレキオライム コーラル(左下)の計3種類
まずは琉球漆喰から試し塗り
ちなみに漆喰は練り漆喰なので加水、混ぜ合わせは不要
見るからに天然素材っぽい色味!(ちなみに乾燥すると白っぽくなります)
若干ですが独特の香りもします
滑らかとは言い難いですが、慣れてくるとそれっぽくは塗れます
漆喰塗りの難しいところはコテで均一に伸ばすこと
そしてこの琉球漆喰の場合、中に入っている小さな粒子(おそらく生石灰の粒)が引っかかるので、コテで伸ばしていくと線状に模様がついてしまったりします
これはこれで味になりそうですが、滑らかに仕上げるには、引っ掛かったら粒々を取り除いてコテで慣らしていくのが良さそう
ムラムラですが、一応粒々を取り除いて滑らか仕上げにしたもの
続いて、レキオライムのコーラルを試し塗り
琉球漆喰とは質感が異なり、かなり砂っぽい漆喰
最初は固いかなぁと思いましたが、塗ってみると意外と滑らかにコテが動かせます
琉球漆喰の粒々もなく、塗りやすさは圧倒的にレキオライムですね
コテを少し濡らして表面をなぞるとこんな感じでフラットな質感に仕上げられます
続いてレキオライムの赤
各色、ボードの半分は滑らか仕上げ、残りの半分を荒めで仕上げてみました
ベランダで暫し乾燥
琉球漆喰・レキオライム 色味と仕上げ方の比較
一晩乾燥させた状態です
左が琉球漆喰、真ん中がレキオライム コーラル、右がレキオライム 赤
琉球漆喰は、乾燥すると薄く黄色みがかった感じになってきました
そしてひび割れが目立ちます
これは塗り方の問題なのか、そもそもこういうものなのかわかりません(与那原漆喰さんに聞いてみよう!)
レキオライム コーラルは、若干グレーが入ったオフホワイトといった感じ
レキオライム 赤はかなり薄めのテラコッタのような色味になりました
色味的には琉球漆喰が良さそうなのですが、仕上がりはレキオライムの方がが綺麗です
琉球漆喰は土壁のような自然さがありますが、今回の室内のイメージだともう少しモダンな感じにしてみたいのです
滑らかに仕上げるか、荒めに仕上げるかは好みになるでしょうが、遠目からみた印象はあまり変わらなそうです
滑らかに仕上げるにはそれなりの腕が必要だし、アラが目立ちます
レキオライムを荒めに仕上げた時の印象は、沖縄の建物によく使われる琉球石灰岩みたいな質感になるので、敢えて荒めに仕上げるのも悪くないかも
こんな感じですね
今回のリノベーションプランでは、室内の一部にこの琉球石灰岩のタイルを貼ってみたいと思っているので、サンプルと合わせながら仕上げ方を検討してみようと思います
与那原漆喰さん、ご協力ありがとうございました!
室内に使う建材がだいぶ絞り込まれてきたので、これらを組み合わせた時をイメージしながら設計を進めていきます
この漆喰サンプル作るだけでも乾燥時間含め2日作業だけど、自分の手を動かしながらイメージを膨らませていくプロセスは楽しいです!
あっ、費用の積算も始めないと・・・
この作業は苦手(笑)