今回の沖縄ステイのメインタスクはローベッドの製作でした
大きな家具を作るのは初めてだし、難易度の高い斜め45度切りにもチャレンジしたり、ドキドキの連続でしたが、なんとかイメージ通りに仕上がり一安心
今日 最終日はお部屋をがっつり清掃して、暫し部屋を眺めてから空港に向かいます
沖縄ワーケーションルーム ベッド完成後のルームツアー
エントランスから室内に入ると正面が洗面・バス・トイレエリア、左がキッチンと居室になります
まずは洗面から
洗面スペース
まだ鏡が設置されていない洗面
さっさと確定させて取り付けたいのですが予算の関係でスタック中(笑)
この部屋は居室から洗面所まで杉の無垢フローリングを貼っています
フローリング材には防水、防汚(とコスト)の観点からウレタン塗料を塗って皮膜をつくるのが一般的ですが、そうすると木材は呼吸することができません
さらに冬場になるとウレタンの皮膜がとっても冷たく感じるのです
キズや防水性を考慮するとウレタン塗装の方が良いのですが、無垢材の質感、肌触りを残すために亜麻仁油ベースの自然塗料リボスを塗っています(ベースにリボス メルドスを2度塗り、さらにリボス クノスという撥水性の高いオイルを上塗り)
床が水の影響を受けるところといえば風呂場の出口
バスマットだと湿気が残ってしまうので速乾性の高い珪藻土マットを敷いて防水対策をしています
ついでに洗面台の上にも珪藻土の板を置いてみました
歯磨き用のグラスなど濡れたものを置くためのスペースです
使用している珪藻土はサイズをカスタムオーダー出来る札幌のキッチンワークスのもの
北海道から沖縄まで遠路はるばる運ばれてきました!
洗面台の下にはラタンバスケットを設置
上段は無印の重なるラタン角型バスケット・中、下段はカインズホームのインナーボックス ラタンバスケット
違うメーカーの製品なので並べた時に違和感が出ないか心配でしたが、ほぼ同じ作りでしっくり収まってくれました
ここにタオルやドライヤー、滞在中の衣類などを入れて使う想定です
ドライヤーはデザインとコストパフォーマンスで風量の強いSALONIAスピーディーイオンドライヤーをチョイスしました
先日、東京自宅用に購入したPanasonic ナノケアと比べると髪が乾くまでに少し時間がかかりますが小型でコンパクトでデザインもシンプルなので気に入りました
なにより5000円くらいでこの性能ですからコストパフォーマンスの良いドライヤーだと思います
ベッドスペース
続いて居室へ
居室は寝室とキッチンとダイニング兼仕事場がひとつになったワンルーム
長期滞在用のホテルと似た仕様ですね
昨日完成したてのローベッド
Pinterestでイメージを探しまくってイメージを固め、沖縄のホームセンターで調達できる部材を探し図面を起こしました
高さ120mmの小上がりの上にベッドマットレスを置く仕様
ベッドの部材は、部屋全体のトーンを合わせるため、フローリング材と同じ杉材を使用
ベッドボードの奥行きは190mm。ここに照明を置いたり、スマートフォンの充電をできるようにしたいですがまだイメージが降りてきていないのでしばらくこのままです
マットレスはシーリーを入れようとしましたがオーナーに却下されたので(笑)、コストパフォーマンスの良いニトリのポケットコイルマットレスにしました
マットレスの反発力はその人の体重や好みによって変わるので、異なる硬さのセミダブルを2つ入れています
右側が柔らかめのNスリープ Comfort、左側が少し硬めのNスリーププレミアムP2-02CR VH
寝具はIKEAの枕 ルンドトラヴ、掛け布団 スモースポッレ150x200、マットレスプロテクター エングスコルン120x200を使用
キッチンスペース
キッチン台は2x4材でフレームを組み、IKEAのワークトップとシンクを載せ、壁面はニューヨークの地下鉄で使用されているサブウェイタイルのレプリカを貼りました
キッチンの扉は杉の木枠にジュート(麻布)を貼ってアジアっぽく仕上げています
扉はイメージ先行で作りましたが、沖縄は湿度が高いので通気性の良いジュートを選定して正解だったと思います
今回、キッチン周りで持ち込んだものは山崎実業の折りたたみ水切りプレートL
あまり大きなキッチンではないのでシンクの上で洗い物を乾かせるようにしました
食器類はiittalaのTEEMAシリーズ ホワイト、グラスはDURALEX(デュラレックス)のピカルディ 1140 250cc
沖縄らしく「やちむん」の食器を入れようかと思っていましたが、一つ一つ部屋全体のバランスを考えながら選定するには時間がかかってしまいます
iittalaやDURALEXであれば定番製品なので追加するときに統一感が出せるし、万が一割れたりしても交換が効きやすいのが良いところです
ダイニング兼ワークスペース
居室はこんな感じです
壁面は沖縄の漆喰「琉球漆喰」を塗っています
工具や端切れ板などが置かれて隠れてしまっていますが、左奥の壁面はコテを使わず手塗りしたアートウォール
作業が終わったら姿を現してくれるので楽しみです!
ダイニング兼ワークスペースにはベッドと同じ杉材でテーブルをDIY
椅子は長時間座っても疲れないように、座面の幅が広くクッション性の高いものを選んでいます
クッション材を入れた椅子をDIYするのは難易度が高すぎるのでCOMPLEX UNIVERSAL FURNITURE SUPPLYのビストロチェア アーム無しとアームありをそれぞれ1脚オーダーしました
ファブリックはデフォルトで設定されている無地のものではなく、コットンやリネンっぽい質感に大ぶりの花柄が縫い込まれたサンゲツのサブリナロールを張っています
室内が木材と漆喰の黄色味がかった色味とベッドやキッチン周りの白で構成されているので、差し色的に黒を入れることでアクセントになっています
次回の作業でベッドとテーブルの間にシェルフを設置する予定
広々使うのであればなくても良いですが、ベッドとダイニング兼ワークスペースの間仕切りにもなるので空間にアクセントが出るし、長期滞在を考えると収納スペースがあった方が良いでしょう
快適な空間で過ごすために自然素材を使う
現代の工法だと床材、壁面、塗料に化学合成された部材を使うのが一般的
耐久性や施工のしやすさ(≒コスト)といったメリットがある一方、温もりを感じられない質感になってしまいます
実際に手足で触れてみると、自然素材は柔らかく温かみがある感触がしますが、ケミカルな部材だと固く冷たく感じるのです
おそらく、そういった物質に囲まれた空間で過ごしていると潜在的にストレスを受けていると思うのです
有機溶剤から発せられる化学物質、合板の上に塗装されたウレタン樹脂の冷たさもさることながら、視覚的、感触的に違和感を感じ取っているはず
この部屋のリノベーションではそういった物質を極力排し、自然素材を使いケミカルな感じを無くしています
この部屋を使う人はそんなことは意識しないでしょうが、感覚的に居心地の良さを感じてくれるはずです
最終的に土に還る素材を使うことで地球環境への負荷を減らせるということもありますが、そこに軸足を置くのではなく、いまここで過ごす時間を快適にするために自然の素材を使う意味があるのです
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ほとんどの時間 作業に追われ、室内でゆっくり過ごす時間がなく名残惜しいですが東京に戻る時間となりました
現場から空港への道も慣れたもの
国道58号線を南下していき、タイミングが合うと嘉手納に降り立つ飛行機を見ることができます
これは米軍のプロペラ輸送機 C-130、でかい!
夕陽が差し込む那覇空港
今日もサンセットフライトを楽しめるかな?と思いましたが
使用機の到着遅れに加え、機内に乗り込んだら雨
機内で一眠りしたらあっという間に成田です
ということで、今回リノベーション作業は終了
東京に戻ってから次の作業で設置予定の鏡、カーテン、棚などの選定を進めます