2017年春から始めた雑草堆肥作り。今日は4月に雑草を積み上げはじめてから4ヶ月経過時点の状況をレビューです。
房総フィールドの大半は更地、言い換えれば雑草畑。
春は月に1回、夏場はほぼ毎週のように草刈りをしています。去年までは畑の雑草予防で草マルチにしていましたが、今年は堆肥にしてから畑に戻すことにしました。
雑草堆肥の作り方を調べると、発酵を進めるためビニールシートをかけたり、米糠や牛糞などを混ぜたりして作るのが一般的のようですが、房総フィールドでは雑草を積み重ねているだけ。なるべく自然な状態で完結させたいのです。手を入れているのは月に1、2回フォークを使って撹拌するのみ。
作りはじめて4ヶ月経過し、積み重ねた雑草の変化をまとめてみました。
*
雑草堆肥の変化 2週間経過
まずは8月14日に積み重ねた雑草から
中を覗いてみると薄っすら白くなっているのがわかります。
おそらくカビか菌のようなものでしょう。彼らが分解プロセスの第一段階にいるようです。
続いて以前積み上げた雑草の山を順番に見ていきます。
雑草堆肥の変化 1ヶ月半経過
7月17日の山
白いカビか菌が残っていますが、水分が溜まり腐りかけているのがわかります。
雑草堆肥の変化 3ヶ月経過
5月27日の山
雑草の茎部分が多く残っていますが、だいぶ分解が進んできています。
雑草堆肥の変化 4ヶ月経過
4月23日の山
分解しにくい太い茎(主にススキ)以外の分解が進み土っぽくなってきています。まだ繊維質が残っているので土に還るにはもう少し時間がかかりそうです。
雑草堆肥を作るときは、分解スピードが遅いイネ科の茎や根っこを取り除いた方が良さそうです。
*
pHとEC値の推移
雑草を積み重ねている下の土壌のphとEC値の変化をみると、ばらつきはあるもののpHは酸性に傾き、ECは何もしていない畑の土壌とくらべ10〜50倍と非常に高くなります。
ECは土壌の塩類濃度の値を測定するもので、値が高ければ土中に養分が多くあることの目安になります。適正値は0.1〜1.2前後と言われています。雑草堆肥下の土が0.17〜2.02。概ねスコープ範囲になり、pHを炭で調整すれば堆肥として活用できそうです。
7月17日の山(約1ヶ月半経過)
pH 6.2
EC 0.58
5月27日の山(約3ヶ月経過)
pH 5.2 → 4.4 → 5.0
EC 0.62 → 0.52 → 2.02
4月23日の山(約4ヶ月経過)
pH 5.0 → 5.8 → 5.5
EC 0.59 → 1.56 → 0.17
*
このペースでいくと畑への投入は来春の植え付け前になりそう。
効率化が進むこの世の中で、ここ房総フィールドは自然のペースにあわせ、のんびりとものごとが進んでいます。