ドローンの空撮用として一気にイノーべションが進んだカメラのブレ防止装置「ジンバル」
数年前からハンディタイプが出始め、最近では1万円台で手に入るようになってきました。
以前はプロフェッショナルな機材とそれを取り扱う技量がないと撮影できなかった「動きながらのスムーズな映像」を誰もが簡単に撮れるようにしてくれたのがこのジンバル。走りながら撮影しても滑らかな映像が撮れてしまうのは感動的です。
ジンバルの基本的な仕組みは、本体に内蔵されたセンサーがパン(左右回転)、チルト(上下回転)、ロール(傾き回転)の角度を感知し、瞬時にカメラを水平に保ちます。ハンディタイプでは、一眼カメラを取り付けられるもの、GoProなどのアクションカム用、スマートフォン専用のものがあります。
スマートフォン用ジンバルのメジャーどころでは、ドローンでおなじみDJIのOsmo、FeiyuTech SPG、Zhiyun SmoothQといったところ。すべて中国企業というところがハードウェア開発の「今」を感じます。
ジンバルに装着されたiPhone SEについているのはMoondog Labsのアナモルフィックレンズアダプター。
アナモルフィックレンズとは、所謂シネマスコープと呼ばれる2.39:1の映像を撮影するためのレンズです。ノーマルレンズでこのシネマスコープサイズを撮影しようとすると上下がカットされてしまいますが、アナモルフィックレンズ は縦方向に2倍の面積を撮ることができます。単純にいうとカットしていた部分も写すことができ、より広い空間を表現できるということです。
スマホ内臓カメラの性能向上と撮影機器の進化に伴い、新たなるヌーヴェルバーグの波がやってくるかもしれません。「道具は(安く)揃った、あとは物語をどう紡いでいくか」といった状況がコンテンツクリエイトの「今」なんでしょうね。
2015年に公開された映画「Tangerine」はこのアナモルフィックレンズとiPhone 5sで撮影されました。誰もが持っていいるスマホで映画が撮れてしまう時代なのです。
ZHIYUN
http://www.zhiyun-tech.com
Moondog Labs
https://www.moondoglabs.com