一昔前まで体重計は体重を測るだけのものでしたが、現在は体組成計へと進化し体重や体脂肪率、筋肉量、骨量などまでも計測できるようになりました。
日本ではタニタ、オムロン、パナソニックの製品がメジャーですが、僕が使っているのはWithings(現Nokia)のBody Cardio
Body Cardioが計測できる項目は、体重、BMI、体脂肪、(脈波伝播速度)、心拍数、水分量、筋肉量、骨量。これらの項目は他社の体組成計と大きく差はありませんが、Body Cardioを選ぶ価値が2つありました。
1つ目は、血管の硬さを示す「脈波伝播速度(PWV)」を計測できる唯一の体組成計であったから。しかし親会社NOKIAに統合されるタイミングで計測項目から削除されてしまいました。WithingsのHP上には「脈波伝播速度の測定領域における機能には、異なるレベルの規制上の承認を必要とするかもしれないことを確認しております。当社は規制機関と連携する一方でこれを考慮し、脈波速度機能をオフにする決定を下しました」とあります。はやく規制機関なるところ(FDA?厚労省?)と折り合いをつけていただき復活してもらいたいところです。
2つ目が専用のアプリがiPhone(iOS)のヘルスケアアプリと連動できたから。先程あげた国内メーカーも体組成計で取得したログデータを専用のアプリで可視化できるようになっていますが、購入当時、iPhone(iOS)のヘルスケアアプリと連携できるものはありませんでした。
このご時世にこういった統合アプリに連携できないのは致命的です。データが有機的に結びついていく時代に、自社のアプリだけで完結させようとするところがいかにも日本企業的。これがグローバルでヒットする製品を出せない理由のひとつなのでしょう。
話が少しそれました。
身体のコンディションを自己管理するには可視化していくことがファーストステップ。可視化していくと、どこに課題があるのか分かるようになるので、自分の身体に対して意識的になってきます。この状態はどういうことなのだろう?どうしたら変えられるのだろう?と調べ始めることにより、知識が増えていき、自分にあった対処方法を見つけるきっかけになっていくのです。
現在の医療は病気になってから対処するのみです。もし、医療というものが「人々が健康で幸せでいられる状態を作ること」であれば、病気そのものへの対処だけでなく、病気にならないようにすること、なってからの推移をきちんとサポートすることだと思います。
しかし、残念ながら今の医療体制(国家政策、製薬会社、医療現場)はそのようにはなっていません。
いま私達ができることとしては、こういったテクノロジーを上手に使って自己管理していくこと、場合によっては自由診療の検査や東洋医学などを活用していき、コンディションを整えていくことだと思います。
健康でいられることは幸せのベースです。そして幸せの追求は私達の根源的欲求なのです。
たとえ病気を抱えていたとしても改善していく余地はいくらでもあるはずです。幸いにもこういったツールが手に入り、インターネット上には様々な情報が発信されています。情報を既存の価値観にとらわれることなく取捨選択し、自分にとってベストな方法を見つけていく能力が必要なのです。
Withings
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