世界初!pH・EC値を測定できるラピス 土壌センサー MJ1011-01を見にEmbedded Technology 2017 IoT Technology 2017へ

今年春からpHメーターとECメーターを使って房総フィールドの土壌診断を始めました。しかし、100ポイント近く計測し、メモを取り、スプレッドシートに入力する一連の作業がものすごく面倒。さらに月に1回という頻度で計測しているので、計測日の前後の天候により、土壌の含水量が変わるので数値が微妙に影響を受けている可能性が高いこともわかってきました。

一連の作業を自動化しデイリーでモニタリングできる製品がないか物色していたとき、LAPIS SEMICONDUCTOR(ラピス セミコンダクタ株式会社)の土壌診断センサーの記事を発見。

世界初※土壌環境のリアルタイムモニタリングが可能な土壌センサを開発
http://www.lapis-semi.com/jp/company/news/news2015/r201510_1.html

このセンサーはpH、EC、温度、湿度を測定できるもので、2015年のCEATEC JAPANで展示・発表されたもの。その後、いくつかの農場で実証実験中でまだ製品化されておりませんでした。

先日テック系のメルマガで、2017年11月15日〜17日までパシフィコ横浜で開催される「Embedded Technology 2017 IoT Technology 2017」にこのセンサーが展示される情報を入手したので、休みをとって実物を見に行ってきました。

早速ラピスさんのブースに行くと昨日リリースされた製品版が展示されておりました。

ラピス 土壌センサユニットMJ1011-01

土壌のpH/EC/温度/含水率を計測できる世界初のセンサユニット。

この緑色の筐体の先端部にセンサユニットが取り付けられています。センサー部はずっと土壌に接しているので腐食等で劣化するのは容易に想像できます。その辺も考慮されており、ベッド部を交換出来るようになっています。(目安では一年ごとの交換だそうです)
さらに防水仕様になっており水田でも使用可能。(環境耐性防水規格 IP67 対応)

センサユニットで収集したデータはUARTでマイコンやデータロガーに連携できる仕様になっています。
EC、pHが計測できるセンサもさることながら、消費電力は計測時20mA、待機時27μA。かなり小さい電力で稼働できるようです。
このセンサユニットの仕事はここまで。データを収集する仕組み、収集したデータをクラウド経由で閲覧できる仕組みは別途になります。

2018年1月からサンプル出荷され、4月から量産される予定で、気になる価格はセンサユニットが¥56,300、交換用のセンサヘッドが¥24,700(いずれも税別)

いくつもの区画を計測するとなると結構な金額になっちゃうので、完全にプロフェッショナル向けのものですね。

民生用土壌センサーコンセプトモデル

民生用の製品化も "一応" 視野に入れていらっしゃるそうで、モックアップが参考出品されておりました。

上部にミニソーラーパネルがついて地中に刺すコンセプトモデル。Bluetooth経由でアプリ連携する想定でしょうね。
こんなのがホームセンターや園芸屋さんに並んだら素敵です!是非製品化を!

業界初!リアルタイムでpHなど土壌環境モニタリング可能な 土壌センサユニット「MJ1011」を開発
~ 土壌環境モニタリングで農業の見える化を実現、スマート農業に最適 ~
http://www.lapis-semi.com/jp/company/news/news2017/r201711_2.html

  • B!